「ほかの大手チェーンよりも“牛丼の種類”が豊富でよく利用していました。特にチーズ系が美味しくて新商品が出たら必ず食べていました……だから今回の騒動はショックが大きいです」──そう話すのは、大手牛丼チェーン「すき家」を愛してやまないという40代の会社員だ。
【すき家の異物混入写真】大きなネズミだった。その他、春の新商品の「チーズ系」牛丼など
「すき家」で発生した異物混入事案が、全国に衝撃を与えている。1月21日、鳥取県のすき家鳥取南吉方店で、味噌汁にネズミの死骸が混入していたことが判明。さらに3月28日には、東京都昭島市の昭島駅南店で、テイクアウト商品にゴキブリの一部が混入していたことことが明らかになった。
これらの事態を受け、すき家は全国約1970店舗のうち、ショッピングセンター内など一部を除く全店舗を3月31日午前9時から4月4日午前9時まで一時閉店し、全店で害虫などの侵入を防ぐ対策を取ることを発表した。
利用者にとって、最もショッキングだったのが1月に起こった「ネズミの死骸」が味噌汁に混入していた事案だろう。
「ネズミが丸ごとお椀の中に入っていたというのだから驚きです。その後、すき家はネズミが混入した経路を調査し発表しています」(全国紙社会部記者)
《一連の映像を確認しました》
3月27日にすき家は公式ホームページ上で、1月の異物混入事案について詳細に報告。経路についてこう伝えた。
《当社が実施した現地調査および店内カメラの映像確認の結果、当該店舗の大型冷蔵庫の扉が店外に面しており、その下部に設置されたゴム製パッキンに生じていたひび割れから混入したネズミが侵入した可能性が高いと結論付けております。また、お椀への混入は、みそ汁の具材を入れたお椀を大型冷蔵庫で一時保管していた間に混入した可能性が高いと考えております。
店内カメラの映像については、具材をお椀に入れる準備工程のほか、みそ汁を鍋で作成してから保温機器(ジャー)にセットし当該お客様に提供するまでの一連の映像を確認しました。その結果、当該異物が鍋に混入する様子は確認されませんでした。混入が認められたお椀は1つです。
また、当社の専門部署(グループ食品安全基準本部)が、混入した異物が加熱されていたかどうかを調べる検査(カタラーゼ検査)を実施した結果、加熱されていないことを示す反応が出たことから、科学的な視点からも異物が鍋に混入した可能性は著しく低いと考えております》