フジテレビ親会社、日枝久氏が取締役退任 社長に清水賢治氏

フジ・メディア・ホールディングス(HD)は27日、日枝久取締役相談役(87)が退任すると発表した。元タレントの中居正広さんと女性とのトラブルに端を発した問題を巡って、同社は株主や取引先企業からガバナンス(企業統治)不全を指摘されている。子会社のフジテレビジョン社長を兼務する清水賢治専務(64)が社長に就くなど経営陣を大幅に刷新し、信頼回復を急ぐ。

清水氏は一連の問題を受け、1月にフジテレビ社長に就いていた。フジメディアHDの金光修社長は代表権のない会長に就く。日枝氏を含む取締役10人が退任する。取締役の人数は現在の15人から11人に大幅に減らす。経営陣の大幅な刷新は信頼回復やグループ全体のコンプライアンス(法令順守)の向上、持続的な成長に向けた施策を遂行するため、としている。

取締役会の多様性を高めるため、女性取締役比率を3割以上にする。取締役選任議案は6月の定時株主総会で諮る。

フジテレビも27日付で、取締役もこれまでの20人を10人に減らすなど、取締役数を減らした。フジテレビの取締役相談役だった日枝氏も退任した。

清水 賢治氏(しみず・けんじ)83年(昭58年)慶応大卒、フジテレビジョン(現フジ・メディア・ホールディングス)入社。19年取締役。22年専務。25年フジテレビジョン社長。東京都出身

2005年2月、ライブドアによるニッポン放送買収問題で記者会見するフジテレビの日枝久会長(当時、㊨)

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