お笑いコンビ、ラランドのサーヤがボーカルを務める5人組ロックバンド、礼賛が16日、大阪・なんばHatchで行った公演をめぐり、波紋が広がっている。18日、グループの公式SNSが同公演で会場内トラブルがあったとし、「現在、事態の把握に加え、緊急時のオペレーション体制の見直しを要請し、会場内でのトラブル防止対策についての協議を関係機関と重ねております。痴漢は犯罪行為であり、到底許される行為ではございません」と声明を出していた。しかし19日、イベント運営などを行うキョードー大阪が公式サイトで「終演後、第三者の目撃者(お客様)に任意でご協力頂き、 警察立ち合いのもとで痴漢行為と疑われる事象は認められないという証言が提示されました」と発表した。
同社は「参加者、アーティスト、および関係者の皆様にご迷惑をおかけしないよう、万全を期して運営対応を行ってまいりました。しかしながら、今回の対応について適切さを欠いたとのご批判を受け、不快な思いをされた方がいらっしゃったことに対し、深くお詫び申し上げます」と謝罪。そのうえで「当社は、被害を申告された方によるXへの投稿内容に事実との相違があることを、投稿時より確認しておりました。しかし、礼賛のファンであることや個人の発信であることを考慮し、静観しておりました」と説明した。
続けて「本件については、当事者双方のご主張を伺うとともに、当日に居合わせた方々の目撃情報や、駆け付けた警察の対応を踏まえ、コンサート運営会社として誠実に対応いたしました」と強調。「終演後、第三者の目撃者(お客様)に任意でご協力頂き、警察立ち合いのもとで痴漢行為と疑われる事象は認められないという証言が提示されました」と報告し、「被害を申告された方が3月17日にXへ投稿された内容には、弊社が関係各位と確認した事実関係と相違する部分が多々ございます」と主張した。さらに、「SNS上で誤った事実を記載・拡散することは、当社のみならず、アーティスト、会場、その他関係者の信用を大きく損なう行為となります。そのため、看過できない誤情報の投稿および拡散については、今後、投稿の削除を求めるとともに、投稿者ならびに拡散者に対して、厳重に抗議してまいります」とした。
この一件は、被害申告者が17日、Xに同公演で痴漢にあったという旨を投稿したことがきっかけ。この報告を受け、礼賛は会場内でのトラブル防止対策についての協議を重ねるとし、痴漢についても「犯罪行為であり、到底許される行為ではございません」と断言。さらに、「会場内にて、痴漢または痴漢を疑われる行為が見受けられた場合には主催者を介し、警察機関への全面協力を致します。今後、そのような行為に遭われた場合は演奏中かどうかに関わらず、すぐにお近くのスタッフや、周りの方に助けを求めていただけますと幸いです」と呼びかけ、同時に「今回の事案における誹謗中傷行為は、如何なる対象に対しても、お控え願います」と訴えた。サーヤも自身のXで「前回の公演について、ご心配をおかけしており本当に申し訳ありません」と謝罪し、「すべてのお客様が安心して楽しめるように我々にできることを礼賛一同徹底していきたいです」とコメントしていた。