タイ・バンコクで発生した高層ビルの崩壊事件に関連して、施工を担当した中国企業の社員が重要な建設資料を持ち出し、証拠隠滅を試みていたことが明らかになりました。この事件は、ミンマでの大地震の影響を受けたものであり、建物の崩壊が多くの人々に衝撃を与えています。
現地メディアによると、崩壊したビルを建設した中国企業の社員が、20冊以上の建設資料を密かに運び出して逃走を図ったとされています。目撃者の証言によれば、彼らはバス中央駅のフェンスを越えて資料を運び出し、ピックアップトラックに積み込む様子が確認されました。報道関係者の取材を受けた際、女性社員は「正面から運び出せないからこうするしかない」と感情的に答えたとされています。
逃走を試みたグループは、メディアに撮影されていることに気づくと急いで逃げ去り、警察への通報が試みられましたが、電波状況が悪く、連絡が困難でした。その後、バンコク警察が捜査に乗り出し、映像をもとにピックアップトラックを追跡しました。
逃走した社員のうち、4人が逮捕されたものの、残りの3人は未だ行方不明です。この事件は、中国企業の責任が問われる中で、証拠隠滅を図る行為が行われたことから、さらなる捜査が必要とされています。
今回の崩壊事件に対する不安や疑念は、現地住民の間でも広がっており、信頼できる建設業者としてタイの大林組が名を挙げられています。このような事件を通じて、建設業界の信頼性や安全性について再評価が求められる中、今後の動向に注目が集まります。