28日のNHK「あさイチ」に、同局大河ドラマ「べらぼう」でヒロインの看板花魁・瀬川(花の井)を演じている小芝風花が出演。3月2日放送の第9回にも触れた。
終了直前、鈴木奈穂子アナウンサーから「べらぼう」の今後についてコメントを求められると、小芝は「今週、特に蔦重と花の井の関係性がガラッと変わる回でもあるので、ぜひ最後まで目を離さずに見てください。まだ退場しませ~ん」と語り、番組を締めた。
このコメントに鈴木アナは「それを聞いてホッとしました」。博多華丸・大吉の間からも「よかった」という言葉が漏れてきた。
小芝が出たのは「あさイチ」金曜恒例の「プレミアムトーク」。大河ドラマや朝ドラこと連続テレビ小説のキャストが出演すると、その後に劇中で死亡するなどしていなくなることがあることから、同トーク出演は〝退場フラグ〟と注目されている。小芝出演もネットをざわつかせ、今回本人が「アンサー」を返し、華丸・大吉らも安心させた形となった。
退場不安をかきたてた別の理由が、23日の第8回で主役の蔦重こと蔦屋重三郎(横浜竜星)が口にした、瀬川の「身請け」話だった。舞台は江戸時代の女郎街・吉原だけに、身請けでその世界を脱すれば物語から消えかねない。
蔦重は二人きりの場面で瀬川に、大物に身請けされて「とびきり幸せになってほしい」と話す。ところが瀬川は、蔦重が幼なじみであるにもかかわらず、自分を女郎の一人としか見ておらず、ひそかに期待した恋愛感情の示唆もなかったことに落胆。鈍感な蔦重に顔をそむけて「バカらしうありんす」「ありがとうござりんす」と捨てゼリフを残して立ち去る。かたわらの狛狐こと九郎助稲荷(声・綾瀬はるか)はそんな蔦重を「バ~カ、バカ」とののしった。
小芝は「このシーンって、瀬川の感情がジェットコースターみたいになって…」と振り返る。蔦重への「一縷の望みが完全に砕けた瞬間」だったと説明。「すごくこのシーンの中でいろんな感情が押し寄せてくるので、その感情を残らず出したいなと思って。すごく印象に残っている」ことを明かした。
実は「カットがかかった瞬間、流星君も『これはダメですよね』って、みんなで『蔦重ダメだよね』って言いながら撮影していました」と小芝。演じる横浜も蔦重のKYぶりにダメ出ししていたのだった。